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望月三起也 | 追悼

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「追悼・望月三起也」


2016年4月3日に「望月三起也」先生が旅立たれました。
77歳であったというこです。

「水木しげる」先生が旅立たれてその記憶もまだ新しいうちに
この訃報です。
またかという想いです。

大変に残念なのですが、それを受けてわずかばかりでも想い出を
語れたらと今回はこのような記事になりました。
こういう記事はあまり書きたくはなかったのですが。


下の「小沢さとる」先生のツイッターでのツイートを見て知りました。
原文を一部無断拝借して、転載させていただきました。

「地上の星が一ッ未知の星座えと旅立った逝ったボクが707 
三起也さんがワイルド7半世紀前の横浜で共に7付の作品に
燃えていた。心からご冥福を祈ります 」


「ワイルド7」で一時代を築いた方でもありました。

大ヒットした「ワイルド7」から前の作品と、後の作品に作品傾向
が大きく分かれるかも知れません。

「ワイルド7」以前にはアクション作品であっても、主人公はダーティな
面を持っていませんでした。
オーソドックスな正義の味方ですね。

ですが「ワイルド7」以降は主人公じたいが必ずしも正義の味方では
なくなりました。
そういう人の醜い部分なども描くようになりましたね。

これはこの作品以降、いろいろな作品で多かれ少なかれずっと続く
作品スタイルとなっています。


作品数ではかなりの数に上りますし、サッカー好きでも有名でした。
今では当たり前のようにあるサッカー人気はまったくその頃はありません
でしたが、「サッカー漫画」も描いておられましたね。

野球漫画が当時は主流で、望月作品の中に野球漫画はなかった気がします。
テレビもそうなんですが、昔は当時我々クソガキ共へ、半ば無理矢理、当時
の大人たちは野球を押しつけてきているようなところがありました。

昔の野球人気を語る方々は、この自分たちの好きなものを押しつけていた
という側面を見落としています。

そのせいか、妙に望月先生が描くサッカー漫画を憶えているのです。

この漫画は望月作品では珍しく、リアルでした。
アンリアルな作品が多いのですが、これはなるほどと思わせるところも
多かったですね。

古すぎてタイトルを思い出せませんが、高校のサッカー部の青春物語でした。
ラブストリーに関してははっきりとしませんが、いろいろな時代漫画なども
描いておられます。

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◆代表作。

「望月三起也」先生といえば、やはり「ワイルド7」が代表作と
いうことになると思います。

これは連載当時にドラマ映像されていますし、後にアニメにも実写映画化
もされています。
ですのでやはり代表作となると思いますね。

連載が終了してからでも、何度も続編が描かれています。


ただ我々のようなオールドファンにとっては、「秘密探偵JA」や
「ケネディ騎士団」の「望月三起也」作品という印象が強いですね。
「ケネディナイツ」は映像化の予定があって、パイロット版だけは
存在しているはずです。

「ワイルド7」もそうなのですが、望月作品の特徴としてアンリアル、
つまり荒唐無稽さがあると思います。
当時から銃器といえば望月作品というくらい作中で使われることがあたまり
のうよに多かった。

ただし先に書きましたように、今の漫画とは真逆の荒唐無稽さがありました。
歴史物ののように剣豪などを描く場合、殺陣、または剣劇といういう言葉を
もちいたりしますが、これが荒唐無稽であるものなどをさす場合、「チャンバラ」
などとも呼びますよね。

つまり子供だしとかいい加減だとか、あまりに大げさであるとかを
示す場合です。

望月作品の場合、まさに銃器版の「チャンバラ」にあたります。
銃器ではなく鉄砲なのです。
これは「ワイルド7」でも同じです。

おそらく「望月三起也」先生の作品は第二次大戦を描く作品も多く、
その知識はあったと思います。
多分そう解説されている場合が多いと思うのですが、これがリアル
な知識かといえば違いますね。

物語の中では、あくまで加工されて大げさに作り上げられた知識です。


昔の「少年マガジン」や「少年キング」「少年サンデー」という漫画雑誌に
は、かならず大図鑑というものがありました。
怪獣やウルトラ警備隊の基地や兵器、時には妖怪からモンスターに
いたるまでの不可思議超常現象。
空想科学兵器から現用兵器にいるまでとにかく幅広く解説されて
いました。

今では完全になくなってしまいましたが。

とても荒唐無稽さがあって面白かったのです。
この面白い荒唐無稽さがあったのが望月作品でした。


「ワイルド7」の場合はまだ実在する銃器が使われていますが、それ以前
は存在しない銃器も多く登場していました。
ただ、この荒唐無稽さは「ワイルド7」でもまったく同じで、およそ現実
の威力とはかけ離れているだけではなく、その機能自体がおかしいものばかり
です。

少しは調べてから描いた方が良いといいたいところですが、それ以前から
望月作品を読んでいるとそもそもそういう突っ込みや指摘するのも馬鹿らし
くなってきます。

そもそも望月作品は、アクション作品ではなく活劇作品と表現するような
作品ばかりで、とにかくデフォルメが強いのです。
痛快活劇といいますか。

絵柄もアメコミ調のバタ臭いものですし。
これは年齢を重ねれば重ねるほどひどくなりましたね。


これに関してはいっかんしています。
これが望月作品のスタイルだと思います。


また、「夜明けのマッキ-」という戦場カメラマンの物語もあって、
今のようにテレビなどで戦場カメラマンが出てくる時代ではありませ
んでした。

確かに当時はベトナム戦争などが背景にあり、それ故に描かれた作品でも
あったと思うのですが、他にこのよう作品はありませんでした。
時代を先取りしていましたね。


ただ、今のように銃器や兵器といったものがアニメでも忠実に描写
されていますから、これらの古い作品群が受け入れられるかという
とこれは難しいでしょう。

この作品スタイルそのものが今では足を引っ張っているのかもしれ
ません。

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◆個人的に好きな作品。

望月作品で個人的に好きなものは、やはり「ジャパッシュ」だと
思います。

このブログではすでにご紹介していますが、一番好きな作品ですね。
http://308338.blog.fc2.com/blog-entry-44.html


実はこの「ジャパッシュ」、初めて読んだときは新鮮でした。
先にも書きましたように、望月作品は荒唐無稽さが作品のスタイル
です。

ですがこの「ジャパッシュッ」はそれだけではすまない、かなり日本の
タブーに踏み込んだ作品だったからです。
子供だましではない作品でした。

今の世相を見ると、この「ジャパッシュ」はとても参考になります。
予言的な側面を持つ漫画作品です。

まるで未来を見通していたというか、政治の本質などが変わっていない
というか、いろいろ考えさせてくれる作品でした。
もちろん日本に独裁者が現れるという物語ですので荒唐無稽なものではある
のですが、荒唐無稽といって笑ってばかりではいられないのが他の作品とは
大きく違っていました。


この社会の核心を突くような問題提起の大きさに、過去の作品を知っていると
同じ作者が描いた作品とは思えなかったですね。

今や大御所と呼ばれる漫画家たちが、次々と旅立たれていく
なかで、戦前を知っておられるだけにとても鋭い部分がありました。
どちらにせよ、望月三起也作品は、「ワイルド7」だけではないのです。

ぜひ他の作品にも目を向けていただきたいものですね。


今回は追悼記事となりました。

それでは、また次回でお会いいたします。

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追悼 | 水木しげる

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「追悼・水木しげる」


妖怪漫画の第一人者である「水木しげる」先生が11月30日に旅立たれました。
93歳だったそうです。

お元気にしておられるようなので、このまま100歳をこえて大妖怪になられる
ものとばかり思っていましたので、とても残念でなりません。
年齢的にこのような大御所の漫画家さんたちが消えてゆくのは仕方のない
ことなのでしょうが、子供の頃からこの方々の漫画に親しんできたものに
とっては喪失感を伴う出来事です。

子供の頃は、今のように文庫本が簡単に手に入るような大型書店も
なかったですし(昔は大型書店では漫画は扱っていませんでした)、
また自分たちの小遣いではまとまって文庫本を買えなかった。

それもあって、一つの作品をまたは、一人の作家の作品をまとめて
読めることはなかったのです。
友達から借りてとか、時には貸本屋から借りて読むとかするしかな
かったですね。

そのためもっと深く突っ込んで書きたいところなのですが、詳しく書け
るだけの資料がありません。
書きたいところはまだあって、いずれはと思っていたのですが………。


以前に、「水木しげる」先生のことはすでに書いていますが、この時
古い大御所である漫画家さんたちの多くは貸本屋発信の作品も多いと
書きました。
※詳しくはこちらで──。
http://308338.blog.fc2.com/blog-entry-107.html


この貸本屋もなくなると単行本を手に入れられなくなって、まとめ
て読むことも少なくなりました。
今のように、漫画が巨大コンテンツとなっていなかった時代の話です。
漫画雑誌自体が殆どなかったですね。

この「水木しげる」先生の作品もいずれはまとめ読みしてみたいと思い
ながら、いまだ果たせていないままです。
特に古い作品は廃刊になっているものも多いので、ますます手に入れ
にくくなっています。


我々のような世代は、水木先生が貸本屋での作品である「墓場鬼太郎」
をかろうじて読んでいる世代です。
また、もともとが紙芝居作家からスタートされているらしく、確かに
貸本屋時代の作品は紙芝居の作風を色濃く残していたように思います。

「ゲゲゲの鬼太郎」を読むと分かるとおり、水木作品の妖怪たちは怖い
恐ろしいだけのものではなく、ユーモラスでもありました。
貸本屋時代の作品は、このユーモラスな面がまだなくて、おどろおどろしい
だけの妖怪やお化けでした。

子供心にあのべた塗りと点描が描く暗い世界観そのものが怖かった
ですね。
子供にとっては、陰鬱な感じが好きではなかったのです。


さすがにこの紙芝居までは知りませんが、「紙芝居」そのものはある程度
見ていて憶えています。
我々が小学生の低学年までは、ありましたね。
少なかったですが………。

でも日本全体で見た場合、紙芝居を残すためにボランティアでやられて
おられる方もいるようです。


このブログを書くようになって、昔の記憶をまとめるために振り返る
ことも多くなりましたが、紙芝居は昭和のよき時代にあったものですね。
紙芝居と駄菓子屋、そして貸本屋などに親しんで子供時代を謳歌した
世代は学生運動をしていた世代とかぶります。

我々の子供時代は、かろうじてこれらの残滓は残っていましたが、
いわゆる自然もまだ多く残っていた時代ではありません。
今では考えられない公害の真っ只中で過ごしていましたから。

それでもすごく幼かった頃に、見て知っています。
「黄金バット」も紙芝居から始まっていますし、ホラー作品は
紙芝居では定番のものでした。

初期の「水木」作品には確かに紙芝居の感じは残っていましたね。

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◆戦争漫画。

水木先生は、「悪魔くん」や「ゲゲゲの鬼太郎」の作者であることで
有名ですが、我々にはもう一つ「戦争漫画」に関する印象もとても強く
残っています。

妖怪漫画を描くようになったのは戦争体験からきていると子供の頃に
知って、妙に納得できるものを感じたことがありました。

またそういう体験に基づく作品も多いですね。
ただ短編が多くて、まとまった作品はなかったはずです。
ただ伝わってくるものが沢山ありましたね。


どんな作品が好きかは人それぞれ意見の分かれるところでもありますが、
個人的にはやはり「千年王国」が一番好きです。
今で言うところのテロリストのように、悪魔の力を使っても理想の
世界を作り出したいという想いが今でも心を捕らえます。

それほど現実は最悪であるということですが、それらを感じているのは自分
だけではない気がします。
「デスノート」などを見ると、背景にこれらの心理的な絶望感が隠れている
気がします。


これも子供の頃に知ったのですが、「悪魔くん」を作る前に「スーパーマン」
のような正義の味方が悪者たちをばたばた倒す作品をと依頼されて、とても
そんな作品は作れないと紆余曲折あって、「悪魔くん」や「ゲゲゲの鬼太郞」
へとつながっていったといいます。

これはあれだけヒーローものを多作していた「石森章太郎」先生も言って
いましたが、だから石森作品のヒーローたちはどこか影や傷をもっていたので
しょう。

正義と悪を簡単に割り切ることができないことをお二人とも、実体験
として知っていたのでしょうね。
ともすればバカじゃなのかと子供心に思っていたアメリカンヒーロー
たちも、ベトナム戦争の頃から「スパイダーマン」や「クロウ」のよう
に悩めるヒーローが登場してきましたから。

それ以前のアメコミのヒーローたちは何も悩まず悪を個人的な趣味のよう
に倒していましたからね。
泥沼になって撤退したベトナム戦争を経験してからは、アメリカも脳天気
なヒーローを描けなくなっています。

日本も太平洋戦争で敗戦をむかえていなかったとしたら、脳天気
なヒーローが大活躍している作品が多く作られていたかもしれません。


水木作品には、どうしてもこの戦争の傷跡のようなものが感じられます。

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◆南の島の楽園。

水木作品は妖怪と戦争だけではなく、なぜか楽園が描かれています。
その楽園も、南の島であることが多く、ある種のこだわりを感じてい
ました。

これに関しては最近知ったのですが、これも戦時中に南の島の住民と
仲良くなって戦争が終わってからも何度も行かれていたという経過
があったようです。

水木先生にとって楽園とは、紛れもなくこれらの島と住民の方々だった
ようですね。

これが昔には分からなかったのです。
海外も沢山取材されいて、それらから得たものであろうと漠然と想像して
いました。
どうやら家族とも呼べるような間柄でもあったらしく、それがあったので
しょうね。


こういう話は昔に他でも聞いたとこがありました。
戦時中、現地の人たちに良くしてもらって、日本に帰ってくるとその違い
に愕然としたと言います。

日本の中の圧制や陰湿ないじめもなく、戦地での過酷な軍隊生活と
絶望的な戦闘と比べれば天国のようだったとも聞きます。
いったいどっちが敵なのか分からないほどだったそうです。


それは、アメリカに捕虜になった日本人の話からもあります。
捕虜だから当然監視もされるしある程度のしいたげもあったようですが、
アメリカ本土での捕虜生活は概ね快適であったということです。
これに対して、シベリアに抑留されてしまった方は地獄だったようですが。

これは芸術家の「岡本太郎」さんも近いことを書いておられましたね。
軍隊へ徴兵されると、海外へ留学していた岡本さんの元へいろいろな将校
がやってきたそうです。
外国帰りと言うことで、必ず日本は勝てるのかとか海外のことを聞いて
きたそうです。

もちろん「岡本太郎」さんには日本が勝てないことは分かっていたのですが、
それを口にすると殺されてしまうので、負けますと言わずに「勝てません」
と言ったそうです
そのたびに殴られてその意見をつぶされていったそうですが、とにかく
軍隊ではずっと殴られていたそうです。

これは良く聞きますね。
戦闘で負傷するよりも軍隊内での虐待の方がひどかったと聞きます。


またこのような話は身近でも話を聞いたとこがあります。
ある医者の家の話ですが、大学は当時は珍しいアメリカ留学だったそうです。
そのためにご近所の人たちが入れ替わりに日本はどうなるかと心配で聞き
に来たそうです。

そのときは正直に、日本は戦争に負けて今よりも遙かに自由になって
暮らしやすくなると話していたそうですよ。
そうすると安心して皆帰って行くようですが、それは敗戦と同時に現実
なった訳です。

こういう話を聞くと、やはり本当の敵は誰なのかと疑問になります。

とくに辛い経験をしている人はあまり当時のことを話したがらないという
のがあって、そういう意味でも戦争体験を漫画にできる水木作品は
貴重な存在でもあった訳です。

特に最近は昔のことを美化することばかりが増えていますからね。
いろいろと心残りはありますが、「水木作品」に関しては機会があれば
また書きたいと思います。


「水木しげる」先生は楽園へと旅立たれたものと信じて、今回はこれで
終わりたいと思います。

───謹んで謹んでご冥福をお祈り申し上げます───。



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水木しげる | 悪魔くん・千年王国

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「悪魔くん」


今回は「水木しげる」さんの作品をご紹介したいと思います。

アニメ化も実写化も企画されているわけではないですが、もともと
いつかは「水木」作品をご紹介したいと思っていたので今回は「悪魔くん」
つまり「千年王国」を迷走解説したいと思います。

最近の社会情勢のこともありますし、戦争で片腕を失った「水木」先生
がそれらの体験が今の妖怪ものを題材とした作品へとつながっていると
いったことを子供の頃に聞いたことがあったので、このブログでも触れ
ておきたいと思います。

ただ古い漫画家の方々をご紹介する場合、書くことが多すぎて、それらの
周辺事情などの情報も多くなりますので、あらかじめお断りしておきます。


有名なのは「ゲゲゲの鬼太郎」なのですが、個人的には「悪魔くん」が
とても印象に残っています。
これは連載を読んだと言うのではなく、文庫本でまとめて読んだので
強く記憶に残っていますね。

もうずいぶんと、超がつくほど昔の話になりますが。


「ゲゲゲの鬼太郎」はもともと「墓場鬼太郎」という題名で、貸本で
連載されていました。
横山光輝さんの「鉄人28号」も貸本版があっと思います。
記憶と言っても古すぎておぼろげですが、「鬼太郞」の第一話を読んでいます。



ここで「貸本屋」と「貸本」について解説いたします。
少し長くなりますが、面倒ならば読み飛ばしてください。

「貸本」というのは、今のように漫画がメジャーになる前、大手の出版社
がまだ漫画雑誌を創刊させていなかった時代に、漫画雑誌として関西で
小さな出版社から発行されていました。
戦後、まだ雑誌などは買うよりも借りるが主だったらしく、全国でこの
貸本屋が駄菓子屋のように沢山あり庶民に親しまれていましたね。

一般書籍と違って、これらの貸本屋へ専門に卸す出版社があり、漫画
雑誌はここから始まりました。
言わば今のレンタル本の先駆的なビジネスのようですが、当時は駄菓子屋
のような感じで沢山ありました。
今の小さな古本屋を想像してもらえれば、あれに近い感じでしたね。
「手塚」先生などそうそうたる方々は、この貸本屋を経ています。

ですが、この「貸本屋」も我々が小学校へと入ることから急速に消えていき、
個人的な印象から言わせていただければ、貸本屋が近所から消えて、次が
駄菓子屋であった印象があります。

良く昭和の子供たちの風景というビジュアルでは、かならず駄菓子屋が
ありますが、これに近い感じで「貸本屋」がありました。

大手の出版社、つまり東京の出版社から次々と漫画雑誌が創刊されてこれ
らの貸本屋の漫画本は消えていきました。
我々よりも年上の方々は、言わばまだ自然も沢山残っていた昭和の良い時代
を子供時代として過ごされた年齢であれば、たとえば「押井守」監督のような
方々はもっと「貸本屋」についていろいろな思い出があると思います。

ですが我々が、漫画などを積極的に読む年齢になるころにはすでに貸本
はなくなっていました。
貸本に関しては、近所の年上のお兄さん方が借りてきた貸本を読ませて
もらっていただけで、自分たちが借りたのは文庫本のように一般書籍
を貸本屋から借りていましたね。
ですからどんな貸本があったのかの具体的な記憶がありません。

これにより貸本専門の出版社はなくなりましたが、それでもしばらくは
「貸本屋」はわずかな数ですが残っていました。
主に一般の雑誌や漫画雑誌、そして文庫本をレンタルして営業していました。

知っている限りでは一店舗だけ長く残っていた「貸本屋」があったのですが、
営業して利益を出すためと言うよりも殆ど趣味ではないかという感じでした。
ただ、今と違って昔は漫画の文庫本は大型書店などでは漫画そのものを扱って
おらず、いわゆる街の本屋さんでしか文庫本が手に入らず、そういう意味
では文庫本が大量においてある「貸本屋」は利用価値はあったのです。

形を変えて、今の「TSUTAYA」のように漫画の文庫本をレンタルする
システムを確立していたら大きなビジネスになっていたのではないか
と言う気がします。

また、今でも関西は商売人の街でという風にビジネスに敏感なところだと
思われていますが、これはまったく違うと思いますね。
もし先見の明があったのであれば、当時、漫画がビジネスになるとは
どの大手出版社も思っていなかった。

ここで、その当時のどこかの貸本の出版社が頑張っていれば漫画は
関西という風になっていたかも知れません。
もしそうなっていたら、すごいですよ。

言うまでもなく、漫画は映画やアニメ、様々な版権ビジネスへと発展
していますので一大巨大産業です。
それを実現できなかったのですから。

貸本というのは、何冊売れて原作者にどれだけ支払われるというもの
ではなく、一本いくらで買い取られるルールなんですね。
また貸本というビジネスモデルじたいが、目先の利益を追いかけるよう
なビジネスモデルですから、とても商才がある人々であったとは思え
ません。

なぜこんなことを書くのかというと、「手塚プロ」が倒産した時、
出資者が「手塚治虫」は関西出身者だから商売は上手なはずだと
思って出資したという話があるのです。

また、サークル活動をしていた頃ですが、あるゲーム会社の人と話
していたらこれに近い話をしていたのです。
それから考えると出版業界もゲーム業界もとても進歩的なことをやって
いるように見えて、実は中身はとても保守的であると思ったからですね。

「貸本」はすでに半世紀も前のビジネスですが、世の中の考え方は
その頃から変わっていないのかも知れません。

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◆悪魔くんシリーズ。

「悪魔くん」はもともとこの貸本で掲載された作品です。

漫画はまず1963年に貸本劇画として発表され、その後1966年から1967年の間
「週刊少年マガジン」などに連載。
「悪魔くん(悪魔くん 千年王国)」、「悪魔くん」、「最新版悪魔くん」と
主人公の異なる三種類のシリーズに大別されています。


言わば「水木作品」の根幹をなすような作品です。
ですが我々の世代では、実写ドラマ化された「悪魔くん」が印象深くて
記憶にも強く残っています。
この実写ドラマは大ヒットもしましたね。

その印象が強く、原作である漫画「悪魔くん」を後に読んだときには大変
インパクトがありました。
また、ある種の共感も強く感じたものでした。

実写ドラマ版では「悪魔くん」は単なる妖怪ハンターでした。
ですが、漫画版は「メシア」と呼ばれる救世主で、世界の変革者、革命家
でもあったのです。
人々が幸せに暮らせる理想郷、千年王国を作るために悪魔の力を利用
しようとしているのです。

この「悪魔」の力を利用しようとする設定に胸を打たれたものでした。
なによりも理不尽な社会の描写がリアルだったからです。
貸本版を書いていたとき、水木先生は極貧生活をおくられていて、いく
ら原稿を書いても生活は楽にならず、世の中の不条理を作品に込めて
いたものと思われます。

また、戦争で片腕を失ったり軍隊時代は大変いじめられもしたらく、
それらの思いがこもった作品でもありますね。
軍隊で受けた暴力の体験は、「岡本太郎」さんも書き残しておられ
ます。

短編にはこういう印象深い作品がけっこうあるのですが、読んでもいる
のですが本を持っておらず、印象深いけれどタイトルが分からない作品
が多いですね。
この「悪魔くん」メシアは、使徒の裏切りにあい志半ばで終わってしまう
のですが、新しいシリーズでは復活する物語もあります。


「ゲゲゲの鬼太郎」ばかりがクローズアップされて、水木先生の世の中に
対する風刺的な作品はあまりというよりもまったく取り上げられてこなかった
気がします。
妖怪漫画家ということばは外れてはいませんが、的を射ていません。
ですが「水木」作品の本質はここにあります。
なにも水木先生だけに限ったことではなく、戦争体験をしている漫画家の
方たちは世の中をよく知っていると思います。

権力の欺瞞性とそれに踊らされる人々の愚かしさなども、この方々は
実際に見て自分たちでも体験されているからでしょう。

「ゲゲゲの鬼太郞」という作品も、もともとスーパーマンのような
勧善懲悪の漫画を書いて欲しいと依頼されたそうなんですが、そんな
話は描けないと「鬼太郞」になったと昔のインタビューで答えて
おられました。

正義という価値観のもろさというか、欺瞞性というか、そういうもの
を欲する人々の短絡的な価値観は子供の頃から我々も見ています。
水木先生だけでなく、他の方々も勧善懲悪なヒーローを描きたくなかった
とは昔からおっしゃっていますが、まさにその通りだと思いますね。

権力と戦うのは、きれい事ではなくこうした悪魔の力を借りてでも、
行わないと実現できないのかも知れません。
きれい事とは虐げる者たちが作り上げた、都合の良い物語で、奴隷生活
を虐げた者たちへ押しつけるための口実でしかないですからね。

当時はまだ未来は絶対に良い世界になると信じられていた時代です。
世の中の意識も、良い方向へと進むと信じられていました。
確かに公害などはなくなりましたが、当時の大人たちが口にしていた
未来はその片鱗すら見当たりません。

先の見えていた人たちは、当時は海外へと目を向けていましたね。

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◆妖怪や悪魔の時代。


「ゲゲゲの鬼太郎」もこの「悪魔くん」もそうなのですが、他の作品と違って
時代というものを感じてしまいます。

特に子供時代の情景なども重なってきますので、思い出深いものです。
そういう人間から今を見ると、勝手な思い込みかも知れませんが世の動き
が似ている気がします。

「悪魔くん」が発表された時代はすべてがこれからという時代でした。
貧しくても、これから豊かになると信じられていた時代です。
皆が幸せに暮らしていけると言われていました。


こうやって、古い作品を迷走解説する前は、書くことが多すぎてとても
一回や二回では入りきれないと思っていました。
どれを削ろうかと考えていたほどです。

ですが書き始めて古い記憶を辿っていると、筆がとても重くなって
とまってしまいました。
当時の情景や物音、空気感まで思い出して、あの頃の仲間たちの顔が
脳裏から消えてくれません。

当時の仲間たちと数知れず話し合った自分たちの未来はどこへ行って
しまったのか。


当時、子供だった我々の前で、物知り顔の教師たちが話していた輝かしい
未来など嘘っぱちであると分かるだけでした。
身近に暮らす人たちも、とても幸せに暮らしているとはいえません。
自殺の話も他人事のニュースではなく、ごく身近の日常的な話題とな
っています。

世間の流れも是正されることなく過ぎていき、この国やここで暮らす
人々には自浄作用がないことが分かるだけでした。

子供の世界から、大人の世界へ出て生活していると分かるのですが、
「社畜」という言葉を最近よく聞きますが、それがよく分かるように
なるのです。
人が個々人で社会の中で暮らすことを、あの手この手で妨害している
ことが分かってきます。

何らかの組織に属するように、しいては国家権力の奴隷となるような
ルール作りがあちこちで施されて逃げだせないようにしているといって
良いかも知れません。

大それた望みがあるわけではないのに、どうしてこうも妨害されなけ
ればならないのかと言うことばかり。
たとえば、実際にあった話ですが、いろいろな理由があって住所不定
の人たちが言わばルームシェアのような形で、レンタル倉庫を貸し出す
企業が現れて助かっていました。

これによって住所登録ができるので健康保険ももらえるし、就職活動
もできるからです。
実際に、ここに住所登録して派遣で働いている人がいる。

ネットカフェ難民のグレードアップ版みたいものです。
これによって誰かが困るようなことはなく、むしろ助かっているのです。

ですがこれが問題になってしまい、住居ではない建物に人が住むこと
はだめだと言うわけです。
これが「正義」なのですか。

貸本屋があった時代、いつの間にか消えていきましたが、毎日、台車を
引っ張って行商に歩くオバサンがいました。
この人たちはすごいのです。

台風の時でも近所をまわってくるのです。
雨合羽をかぶり商品が濡れないようビニールでくくりつけて、大の男
でも敬遠するような雨と風の中をものを売り歩くのです。

このすごさの向こうに、厳しい生活ぶりがくっきりと見えるよう
でした。
たくましいといってしまえばそれまでですが、それくらい必死なのです。
子供でしたから分かりませんでしたが、これもたぶん禁止されてしまった
のでしょう。

こうやって売り歩くことで買いに行く手間も省けて助かる奥さん、
売れてくれてなんとか生活を続けていける人たち。
この関係に誰がいったい困っていると言うでしょうね。
それを禁止の一言で片付けてしまうのが行政と呼ばれるものなんです。

今の世の中はこういう理不尽なルールが権力によって無数に張り巡ら
されていて、ますます増えることはあっても減ってくれません。
そして身動きがとれずに、自ら命を絶つ人も出てくるのです。

ある意味、いろいろな人たちが遠回しに死に追いやっている側面もある
のです。

これは誇張ではないのですよ。
マイホームの夢を追いかけるのは良いですが、この時のローン契約に
生命保険があるのです。
何も分からず契約してしまう人が殆どなのですが、この生命保険、自殺
しても入ってくるもので、ローンが払えなくなれば自殺してでも払えと
いう構造になっています。

大きなメディアでは、マイホームの夢をあおることはしても、なぜか
これらの危険を指摘しません。

だからローンが払えないからと自殺している人が後を絶ちません。
そういう取り立てをやっているのです。
街金はなにかとあしざまに言われますが、大手の会社など一皮むけば
ヤクザよりもエグいものです。

なによりも法に触れていないので救いがない。
優しい日本人のようなことをやたらと聞くことが多くなりましたが、
これが現実の姿です。

身近な話で詳しくは書けませんが、自殺者が減ってきたなんてとんでも
ない。

自殺と認定されないことはとても多いのです。
また、失業している人が仕事に就いて失業率が下がったように、自殺者が
減ったというように自慢げに報じても、これは違う。
死んだ人間は生き返ってはこないのですから、失業者とは違うのです。
三万人を超えていた自殺者が、二万数千人に収まってきたからといって
自慢になるような数字じゃありませんよ。

さらには矮小な目先の正義振りかざして、何の罪もない先の行商や
ルームシェアをしている人たちを叩いて正義の味方気取りの愚劣極まり
ない人たちもまた多くいる。
遠回しに、自分たちの首をも絞めているのに分かろうともしない。

気がつけば知らないうちに国に都合の良い法案が通っているし、
これにはまったく驚かされました。
いったいどうなってしまったのと思います。
どうして反対しないのかと。
これでは遠回しにではなく、直接、人々を奴隷にしますと宣言している
ような法案ではないですか。
これは絶対におかしい。

明日は我が身なのですから。

子供の頃、まじめに働いてさえいれば報われると説教をたれていた
大人たちに言いたいですね。
あなたたちの話していた「神話」はどこへいったのかと。

これ以上はやめておきましょう。
ただ言っておきたいのは、この国はますます悪い方向へと動いています。

今こそ、「悪魔くん」が必要なのかも知れません。
それが悪魔の力を利用することでも───。


今回の迷走解説は、鬱展開で申し訳ありません。


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孤独のグルメ | 谷口ジロー

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「谷口ジロー」



「孤独のグルメ」シーズン5放送決定!五郎、海外へ───。

とうとう五郎さんは海外へ出ていろいろなおいしい食べ物を探すようです。
まさに「飯テロ」海外版です。
番組とは関係なく、おいしいものは沢山食べたいですね。

大食らいなので、いつも思います。
でも、願いはいつも願いのままですねぇ………。


これは漫画から実写映像化してもっとも成功した作品の一つです。
そして、もっともコミケなどで大きなお友達が話題で取り上げない作品
の一つでもあります。

ましてやこの「孤独のグルメ」の描いている「谷口ジロー」さん
はその存在があるかと思えるほど大きなお友達やアニメファンの話題
に上らない漫画家の方ですね。

同人サークルで活動していた時からまったく名前を聞いたことがありません。
当然、同人作品も作られたことがない方でもあります。


実写化されてヒットしても、漫画家である「谷口ジロー」さんが多くの
方に認知されることもありませんし、評価されることもありませんでした。
ですがこの方の漫画家としての評価は昔から非常に高く、こういう方の作品
にもっと人気が出てくれたらといつも思います。


とくに海外での評価は非常に高くて、フランス語圏での人気はすごい
ものがあります。
2010年には「遙かな町へ」を原作に、舞台をリヨン近郊としたフランス映画
「fr:Quartier Lointain」が制作・公開されました。

「谷口ジロー」さんの漫画はフランスを代表するブランドであるカルティエ
やルイ・ヴィトンといった高級ブランドの宣伝媒体としても使われています。

中国でも「孤独のグルメ」の中国版が作られているほど人気があります。
台湾などのアジア圏でも人気が高いですね。
でも殆どの方がこれらを知りません。


また受賞歴もそうそうたるものです。

1992年 - 第37回小学館漫画賞審査員特別賞(『犬を飼う』)
1993年 - 第12回日本漫画家協会賞優秀賞(『「坊っちゃん」の時代』)
 1998年
第2回手塚治虫文化賞マンガ大賞(『「坊っちゃん」の時代』シリーズ)
第3回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『遥かな町へ』)
2001年 - 第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『神々の山嶺』)
2002年
アングレーム国際漫画祭 最優秀脚本賞(『遥かな町へ』)
アングレーム国際漫画祭 優秀書店賞(『遥かな町へ』)
2003年 - ルッカ・コミック&ゲームス(英語版) ベスト・ロングス
トーリー賞(『遥かな町へ』)[
2005年 - アングレーム国際漫画祭 最優秀美術賞(『神々の山嶺』)
2010年 - ルッカ・コミック&ゲームス マエストロ・デル・フメット
(漫画の巨匠)賞。
2011年 - フランス政府芸術文化勲章シュヴァリエ章受章。



──すごい受賞歴ですよ──。

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◆アニメ原作だけが漫画じゃない。

一見、漫画好きのように見える同人ファンやアニメファンですが、アニメ
という映像化された漫画原作でないとまったくといって良いほど感心を示
してくれません。

でもいまだに、コミケに一般参加するような人たちは自分たちが知ら
ない漫画などに大変詳しい人たちが集まってきているのだと誤解され
ています。
それはコミケに一般参加している人たち自身もそう思い込んでいますね。

当人たちが自分たちのこを知りませんから、救いがありません………。


ですが普通に漫画が好きで、良く漫画を読んでいるという人にこの
大きなお友達は負けてしまいます。
なぜならばこの人たちは、漫画好きなのではなくアニメが好きなだから
です。

それも「美少女」アニメであり、「萌え」アニメです。
その実態は単純に二次元アイドルの追っかけのようなところがあって、
アイドルオタクと大変というよりもまさに同じじゃないかと思うほど
近いですね。

こういう方たちですから、「谷口ジロー」さんの名前など出てくるはず
もありません。


同じように海外で有名な漫画家さんに「大友克洋」さんがいます。

「AKIRA」の米国版が、アイズナー賞最優秀アーカイブプロジェクト部門
および最優秀国際作品部門を受賞。
2005年フランス政府から「芸術文化勲章シュバリエ」を授与される。
2014年 アニー賞ウィンザー・マッケイ賞を受賞。
2014年 フランス政府から「芸術文化勲章オフィシェ」を授与される。
2015年 第42回アングレーム国際漫画祭・最優秀賞を受賞。



と、海外での評価は日本以上にすごいものがあります。
もちろん日本でも数々の有名な賞の受賞歴がありますね。

そういう意味では「谷口ジロー」さんに近いのですが、「大友克洋」
さんは「AKIRA」がありますので時々ですが、コミケ参加されるような
アニメファンの口に上ることはあります。

ただし「AKIRA」があったからで、他のアニメ「老人Z」や「ロボット
カーニバル」が話題に上ることは殆どありません。
また、同人作品で見たこともありません。

大友さんもまた、同人作品とは無縁の漫画家の一人ですね。
もっとも画力が違いすぎて、同人作家では太刀打ちできませんが。


「谷口ジロー」さんも「大友克洋」さんも大きなお友達が好む嗜好
とあまりに違いすぎているので、殆ど語られることがありません。
サークル活動して時はまったく話を聞くことがなかったですね。

ただ「AKIRA」がこんなにも海外で人気だというアニメニュースを
語るだけで、では熱烈な「AKIRA」ファンがいるかというと、同人
サークルにも一般参加者にもいなかった。

コミケとは関係ない人たちの方にはかなり熱心な「AKIRA」ファンは
いました。

そういう意味では「攻殻機動隊」の「士郎正宗」さんと同じです。
「士郎正宗」さんも「攻殻機動隊」がすごい人気だと熱く語る人たちは
いましたがでは「士郎正宗」ファンを自認(人からも指摘)する人たち
は会ったことも、話で聞いたこともないからです。

こういうことは同人では良くあって、アニメ化されて初めてこれらの
人たちの視界に入ってくるようです。
それ以外はまったく見えないというよりも存在さえしていないかの
ような扱いですね。


この「谷口ジロー」さんはサークル活動をしていた当時は映像化されて
いる作品もありませんでしたから、まったくお名前を聞くことも、作品
タイトルを耳にすることもありませんでした。

今は「孤独のグルメ」がドラマ化されていますから、若干、話題に上る
こともあるかも知れませんが、殆ど語られることはないでしょうね。

「AKIRA」でさえ、ファンと名乗る人物を知りませんから。


「コミケ」などで語られる作品は、「エヴァンゲリオン」であり、
「まどか☆マギカ」であったりするのです。

特に「エヴァンゲリオン」の「庵野秀明」さんに関しては、とてもと
いうよりも異常なくらいに大きなお友達には評価が高いです。
人気の殆どが事実に基づいておらず、ねつ造が多いのも特徴の一つです。

この方々の評価を聞いていると、「大友克洋」さんや「谷口ジロー」さん
など「庵野秀明」さんの足下にも及ばないのではないかと思うほどの
評価でした。

では、評価という点では「庵野秀明」さんは「エヴァンゲリオン」で
第18回日本SF大賞を受賞されたことくらいしか知りません。
また海外での人気もそれほど高くなく、評価もされほど高いという情報
を得ていません。

でも大きなお友達の話を聞いていると、海外でも人気が沸騰している
としか聞こえてこないほどです。

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◆漫画オンチな同人ファン。

このブログでは何度も、同人ファンは漫画ファンではないと迷走解説して
きました。

ですが一般の方々も、当の本人である同人ファンの大きなお友達もともに
漫画などに精通したファンであると誤解しています。
この錯誤はほんの少しの違いではなく、とても大きいのです。


もうずいぶんと以前の話になってしまうのですが、「エヴァンゲリオン」
をそんなに無意味に評価せずに、ただ好きなアニメであるだけで良いでは
ないかと言ったことがあります。

同人、とくに「コミケ」人気に顕著なのですが、自分たちの好きなもの
は世間でも評価が高いと勝手に決めつけ思い込んでいるのです。
自分たちの好きなものが評価が高いと、自分たちも褒められているようで
鼻が高いのかもしれませんが、世間の評価は「コミケ」ってなに?──
程度のものなんですよ。

「コミケ」という言葉を聞いたことがあっても、実際のところなにをしている
ところか正確に知っている人は少ないですよ。
そもそも一般の人たちにすれば関心そのものがありません。

それは昔から同じです。
あったとしても悪い意味で「コミケ」は認知されています。


これは「クールジャパン」も同じで、空騒ぎが実態です。
このブログでは何度も迷走解説していますが、近いことは「小泉政権」
の時にやっており失敗しています。
それほど海外では人気の実態はないのに、一部の人気をあたかも全体
の人気であるかのように報じているのが実際です。

これに騙されて異業種の企業が同人業界へ参入してきて、小さなマス
を取り合うようなことをするから次々とお互いをつぶし合うことになって
しまって、迷惑しています。


最近では少しずつですが、著名な方々が海外で実際に経験したことを
発信していますが、それを裏付けていますね。
ですがこういうマイナスの情報はスルーされるか完全に黙殺されている
かのどちらかです。

もし言われているような人気があるならば、「アナと雪の女王」の一人勝ち
のような状態をどう説明するのでしょう。
そもそも日本のアニメは、例え「宮崎駿」作品でさえ、ディズニー作品に
興行成績で勝てたことがありません。

ですが、大きなお友達の熱を帯びた話しぶりを聞いているとすでに日本の
アニメはディズニー超えを果たしているかのような錯覚さえ起こします。

「アナと雪の女王」一作に、大きなお友達には大ヒットしているアニメが
十数本束になってかかっても興行成績を見れば一目瞭然、勝負になってい
ないのです。

興行成績とかではなく、自分たちは「萌え」や「美少女」アニメが好き
なんだ──で、なにが悪いのでしょうね。
この一言ですむことを、海外の人気がどうのうと次から次へと話を膨らま
し過ぎてねつ造へと至ってしまうのです。


こういう人たちと話をすると、けちをつけるつもりはないけれど、この
アニメが「好き!」というシンプルなことをどうしていえないのかといつも
思います。
だから何度か言ったこともあるのですが、明確に答えてくれた方は
いませんでした。

同じように「谷口ジロー」さんの海外人気をこの人たちは誰も認めよう
としないでしょう。
「大友克洋」さんも「谷口ジロー」さんももっともっと、国内で評価
されなければならない漫画家なのです。

上から目線で申し上げるようで申し訳ないですが、好きと評価は違う
という当たり前のことに気付いて欲しいですね。
アニメファンは本当に偏狭な、視野の狭い嗜好をしているのです。

「萌え」も「美少女」アニメも悪いとは思いません。
ですが、社会現象も海外の人気も関係ないではないですか。
なぜ「好き」なアニメという一言ですませられないのですかね。

世間一般では、他人の評価を気にしない我が道を行くかのように誤解
されている方々なのですが、実は普通の人以上に世間での評判を気に
する人たちでもあるのです。
「オタク」という言葉に敏感なのもこの方々です。

このブログを書くようになって改めてサークル活動などを振り返ると、
ねじ曲がったような強いエリート意識のようなものが同人の作り手も
受け手側にもあったことに気付かされました。
自分たちが好きで支持しているアニメ作品は社会現象を起こすほど
素晴らしい作品でなければならないと言いたいようです。

こういうまるで無名の漫画家さんのように、同人では扱われている
「谷口ジロー」さんのことを考えると、再度、改めてこれに気付か
されますね。


それでは、今回も迷走したブログ内容でした───。



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新生・ULTRAMAN | 漫画

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「漫画・ULTRAMAN」

前々回で、「ウルトラマンX」を取り上げてからここまできたら
漫画「ULTRAMAN」を再度紹介しておこうと思い立ちました。

すでに円谷プロも関わっているようですから、いずれ映像化されるもの
と思います。
ただ、実写になるかアニメになるかはわかりませんが、ファンの一人
としては実写化を強く望んでおります。


で、「漫画・ULTRAMAN」とは、原作「清水栄一」さん、作画「下口智裕」
さんによる漫画作品で小学館発行の「月刊ヒーローズ」に掲載されている
漫画作品です。

元々は初代ウルトラマンとはストーリー上の繋がりのない「等身大でパワード
スーツを着て戦う」全く別のウルトラ作品として描かれる予定だったものが、
編集部からの要望で方針転換して今の形になったとのことですね。

初代ウルトラマンだけではなく、ウルトラセブンなどにも登場してきた
キャラクターが形をかえて登場してきます。
旧作ファンにとっても、いやな感じがしない好感の持てる作品でした。


内容は───。
ウルトラマンの存在が過去のものとなった世界でかつてウルトラマンと同化
していた早田進(ハヤタシン)の息子、早田進次郎(ハヤタシンジロウ)は、
生まれながらに特殊な力を持っていた。ある日突然、謎の敵に襲われた進次郎
を助けに現れた父・早田は「自分こそがウルトラマンだった」と告白。父の危機
を前に、元科特隊の井手からウルトラマンスーツを与えられた進次郎は敵との戦
いに挑むことになる。


早い話、ウルトラマンが地球から去っていった後の話です。
ウルトラマンを光の巨人と呼んでおり、これは復活したウルトラマンでは
時々用いられている言葉ですね。
「ティガ」だったか「ガイア」だったか忘れてしまいましたが、確かに
「光の巨人」という言葉が使われていましたね。

もちろん話のつながりがあるといってもオリジナル作品ですから、
初代「ウルトラマン」の物語をそのまま引きずっているわけではありません。
それらを元にしたオリジナル作品にしているわけですから。
つまり元ネタですかね………。

セブンなども出てきます。
ウルトラシリーズを元ネタにしているわけですから。


こういう作品は今までありそうで案外なかった作品ですね。
近い考えというか、ブログで公開されているような商業関係でないところ
ではこの手の続編的な物語はありました。
しかし、権利関係からか商業出版では存在しなかったのです。

だから新しいというより、今頃という感じが否めません。
もっとはやく作られていても良かった気がしますし、すでに近いものは
誰かが書いているのではないかと思うくらいです。


そして何度も書きますが、漫画「ULTRAMAN」は等身大のヒーローで
あることです。
ウルトラシリーズは巨大ヒーローである──も良いのですが、そろそろ
そこの固定概念から離れた作品を作っても良いのではないかとずっと
思い続けていました。


「ウルトラセブン」の「ウルトラ警備隊」のできが良すぎて、当時の我々
クソガキ共も人気はセブンよりもウルトラ警備隊でした。

ウルトラセブンのおもちゃは持っていないものもいましたが、ウルトラホーク
はセブンを見ていた男の子たちは皆持っていましたね(種類が多く値段が安いものも
ありましたが)。
また、ウルトラヒーローが出てこないウルトラシーズを望む声は、当時から
根強くありました。

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◆マイティジャック。


当時の円谷プロもそれはわかっていたのだと思います。
「マイティジャック」という空も飛べるスーパー潜水艦の物語を一時間枠
で制作しましたからね。

ですがこれが大きく失敗してしまい、円谷プロも大打撃をうけることに
なりました。
当時の制作サイドの意見の対立からくるいざこざは有名な話なのですが、
それはそのまま作品へも反映されています。

これは子供ではなく大人向けに制作した特撮ドラマなのですが、
見れば子供でもわかるのですが、どっちつかずの残念な特撮ドラマ
となってしまいました。


もし大人向けに作るのであれば、後に作られるアンダーソンプロの
「謎の円盤UFO」という特撮ドラマがあったのですが、こういう方向
で作った方が良かった。

これは好きでしたね。

「サンダーバード」を制作していたアンダーソンプロだったのですが、
このあと「スペース1999」など大人向けのSFドラマを作っています。
これを見たとき、どうして日本ではこういうちゃんとしたSFドラマを
作れないんだろうと当時の特撮好きの友達と話していたことを思い出します。

円谷プロもこの後、一応SF作品である「スターウルフ」という三〇分
枠作品を制作していますが、エドモンド・ハミルトンの代表作のような
SF小説なのに、なんともひどい実写作品になってしまいましたね。

これは褒めるところがなかった。


「マイティジャック」は13話で打ち切りになってしまい、一部我々特撮
マニアだけが話題にする作品となりました。
番組打ち切り後に、「戦えマイティジャック」として今度は三〇分枠
で子供向けに制作されましたがこれも人気が出ないまま終わっています。

どちらにしても当時の子供だった我々の望むものも、時代の要求も
わかってただろうだけに残念な作品です。
この後、いろいろな作品を作りましたが正直大ヒットした特撮ドラマ
はありませんでしたね。


いまでも「マイティジャック」の話がでると、オープニングの富田サウンド
が話題になります。
今でこそ巨匠となってしまいましたが、現代音楽の「冨田勲」さんが音楽
を担当されています。

特撮こそ少ないのですが、「手塚作品」ではよく音楽を提供されていました。
同じ現代音楽の「伊福部明」さんがゴジラに音楽を提供されています。
また、「黒澤明」監督作品でもよく音楽を担当されてましたね。

特撮やアニメといった古参のマニアックな連中は、「伊福部」サウンドか、
「富田」サウンドかで趣味が分かれるところでもあるのです。


いつも思うのですが、日本映画の特撮的といいますか、どちらにも振り
切れない中途半端さがどの作品にもつきまとっています。
これは作品にお金をかけるかけないは別のもんだいです。
実写「進撃の巨人」にもこれがあって、原作の良さを出せていません。
怪獣映画として見た場合、これも良いとは思いますが、原作があるだけに
つらいですね。

その中途半端さがいまだに巨大ヒーローという重しを引きずり続けている
大きな原因のような気がしてならないのです。
ですから、漫画「ULTRAMAN」の等身大のウルトラマンスーツというものが
とても重要に思えるのです。

だからアニメがヒットしてしまうのです。
実写はアニメの多彩な表現方法と自由度に負けているのです。


それに昔は原作からの実写化というのはしない方が良いと仲間たちと話してい
ましたね。
そもそもメディアが違うのですから、そのまま実写化できるはずもないから
です。


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◆ ULTRAMANを映像化するとしたら。

ここからは旧作ウルトラシリーズの一ファンとしての戯言と読み飛ばし
てください。
言わば願望のようなものですから。


さて、実際に映像化するとしたら原作を忠実に考えるとやはりアニメになる
と思います。
実写ドラマ化してしまうと、今までの作品のできから考えてかなり違った
ものになると思うのです。

「進撃の巨人」を見てみましたが、「進撃の巨人」のアニメを知らなければ
面白い作品であるし、楽しめたと思います。

新しい切り口の「怪獣映画」として見た場合、とても良い作品だと思うのです。
そういう意味では、とても善戦している実写作品です。
これはこれでとても良い特撮映画であったのは間違いありません。




ですが、アニメや原作を知っていると比べるつもりがなくても比較して
しまう。
とくにアニメです。

設定そのものも違っているのですから、いっそ、キャラクターもすべて
替えてしまった方が良かった気がしました。
舞台が日本らしきところで、科学文明が後退してしまった世界のようですから。

キャラクターの名前を知ると実写作品とアニメは違うとわかっていても
脳裏にアニメ版が現れてしまって……。
アニメ版の人気を実写の方へと引き寄せたいのはわかるのですが、逆効果
となってしまいますよね。

アニメ版のできが良かっただけに実写は厳しいです。


ただ一つ思ったのは、良い意味でも悪い意味でも作品のティストが日本映画
だったことですね。
これを完全に振り切ったのは、知っている限りでは「キャシャーン」くらい
のものでした。

アニメが人気があるのは、実は邦画的な表現が嫌われているからでは
ないかという気もしてきます。
また、アニメに人気が集中してしまうのは、監督などの表現方法をダイレクト
に反映できる自由さがあるからではないかと思えてきます。


映画もアニメも、監督一人で制作できるものではありません。
当然制作スタッフの力でできる上がる訳ですが、これが長い歴史を持つ映画
の場合、自然とフォーマットが決まってくるところがあるのです。

「進撃の巨人」も怪獣映画を狙ってならば良いのですが、これがごく自然
できてしまったとなるといささかどうかと思えてきます。
つまり他の表現ができなかったということですから。

時々、芸人さんが映画を撮って思わぬ才能を発揮する場合もあるのですが、
素人監督が撮っても大半が助監督やカメラマンの腕次第で、どんなに素人
監督になってもある程度のレベルのものができあがるもこれがあるから
なんですね。

つまり映画スタッフが撮らせてくれている訳で、監督の力は関係がない
ともいえるわけです。

これが悪い方向へ動くと同じようなティストで同じようなレベルの映像
ができ上がってしまうことになるのです。
アニメも同じで、「萌え」アニメがだいたいどれも同じに見えるのもにたよう
なところがあります。

今は知らないですが、絵コンテで指示していないことを現場でかってに変えて
しまうなんて当たり前にありましたらね。
つまり現場のアニメーターたちが自分たちの好きな絵を入れてしまうという
ことが良くあったのです。

毎週の本放送に間に合わせないといけないのでリテイクしていられない
という切羽詰まった話もありました。
映画も同じところがあるのかも知れません。

監督がこんな感じで撮りたいと希望しても、現場の人間が自分たちの
つくりなれている撮り方でとってしまうというようなこもあるかもし
れません。


さて「ULTRAMAN」の映像化ですが、個人的な希望は実写化です。
ですが、アニメ化の方が無難であろうことは予測できます。
アニメの場合はだいたいどんなものができあがってくるのか予測もでき
ますしね。

ですが実写ドラマ化する場合は、一つの案として深夜枠のドラマのうよな
感じで力まないで作ってほしいですね。
自由度を与えて作ってほしいのです。

とにかく巨大化する必要がないのですから、取っつきやすいはずなんです。

いまだに「怪奇大作戦」も作られていますし、「牙狼」シリーズが
続いているのも深夜枠で等身大のヒーローだからといえると思うのです。


我々のようなオールドファンはとにかくとして、今の世代は子供でも
ですが、「ウルトラマン」は知っていても人気は「仮面ライダー」です。
「仮面ライダー」は子供だけではなく、お母さんからもイケメンライダー
で人気がありますからね。

話題で「ライダー」の話を聞くことはあっても、「ウルトラシリーズ」
の名前は出てきません。
それほど「ウルトラマン」は名前は有名ですが、馴染みのないものに
なってしまっているのです。

この点を果たして制作側がわかっているかどうか。

我々のようなオールドファンが陰で人気を支えているようなところが
あって、現実の人気はなくなっています。
それをいつまでも昔のような人気があると思い込んではいないのかと
とても疑って見ています。

実際のところ、昔のように人気を取り返すだけのウルトラシリーズを見
てみたいのは山々ですが、現実はかなり難しいでしょう。
でも「ULTRAMAN」ならと、望みをつないでみているのです。

実際に、ウルトラシリーズよりも、仮面ライダー好きという人からも
この漫画「ULTRAMAN」は面白いという話を良く聞きますから。


今回はオールドファンが考える、新生「ウルトラシリーズ」の話でした。

それでは、また次回でお会いいたしましょう。



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