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望月三起也 | ジャパッシュ

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     ジャパッシュジャパッシュ

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「埋もれた名作 | ジャパッシュ」

「ジャパッシュ」この漫画のタイトルを知っている方は少ない
と思います。
ずいぶんと昔の漫画作品なものですからね。
作者は「望月三起也」さんです。

この漫画は映像化はされていません。
今のように人気があればすぐに映像化できる時代ではなかった頃
の漫画です。

「望月三起也」と聞くと、たいていの人は「ワイルドセブン」と答える
のではないでしょうか。
確かに「ワイルドセブン」は人気もありましたし映像化もされています
ので、代表的な作品には違いありません。

ですが、なにも「ワイルドセブン」のような作品だけが望月さんの
漫画作品ではありません。
この「ジャパッシュ」は今もっとも読んで欲しい名作でもあるのです。
時代がこの作品を必要としているというよりも、追いついた感じですね。

これは1971年の「少年ジャンプ」に掲載されていました。
内容を簡単に説明しましょう。

『予言の話しが物語の導入部です。メキシコ、マヤ文明の遺跡から
征服者になる人物の予言が発見されます。ヒットラーまで予言は的中
しており第五の人物が日本に現れると予言されていました。
そして予言通りに、魔法のように女性の心を虜にする美貌と人を煽動する
能力をもった日向光が生まれます。子供の頃から人を騙し、邪魔者を
事故などに見せかけて次々と葬ってのし上がっていきます。
その犠牲者である石狩五郎は日向のせいで顔に火傷と手術の跡を残し、
日向に復讐しようとつけねらいます。しかし、逆に日向の犯した殺人事件
の濡れ衣を着せられたりしてその醜い容貌から犯人と決めつけられて投獄
されます。
日向は民間ながらも自衛組織(当時三島由紀夫が作った盾の会のような)
を作り、民衆を制動し国家を巻き込んで独裁者へと上り詰めていきます。
独裁者になった日向はアジアへと侵略戦争を始め、そして何度も
命を狙い彼の計画を邪魔をした石狩五郎を五郎の恋人の前で射殺し、
その銃を彼女に渡します。自らの魔性の美貌に絶大の自信を持つ行動
ですが、五郎の恋人は目が見えないのでした。それを知らずに慢心した
日向は銃弾を受け、ドロの中を美貌の自分がこんなところで死ぬのは
間違っていると這いずるシーンで終わります。』


どうでしょう。
なにか今の世の中と似ていませんか。
最近、日本の周辺国やまた、日本自体も少しきな臭くなっているに
感じられます。


注目すべきはこの「ジャパッシュ」で描かれている民衆の愚かさです。
単に日向が人々を騙し利用していたのではなく、それを待ち望んでいる
かのような面が描かれています。
独裁者を欲する民衆の心のありようがあるんですね。
ここが今の日本に近いではないかと言う気がします。

この「ジャパッシュ」が描かれた頃は学生運動が終息に向かっている
ころで、いろいろと今思い出すと考えさせれる漫画作品も多かった
ですね。
一桁も二桁も話題になっていた「ハレンチ学園」は時期も一部
かぶります。

当時はバッシングの嵐で、昼間のテレビをつければ「ハレンチ学園」
叩きのようなことばかりをやっていました。
当時の我々クソガキどもは、学生運動ではありませんが理不尽な
世間の動きとずっと闘っていたようなこところがありました。

「ハレンチ学園」の第一部最終話は、ハレンチ戦争で、教育センター
が戦車や爆撃機を使って「ハレンチ学園」へ責めてくるのですから。
これによって「ハレンチ学園」の生徒も教師も全て死んでしまいます。
「ハレンチ学園」の生徒も教師も今までのいがみ合いを捨てて一緒に
闘うのですが。

「ハレンチ学園」は異常な教師たちと生徒の戦いをエッチな話題を
絡めて描く学園コメディだったのですが、ギャグでありながらも
最後はショッキングな終わり方で幕を閉じました。
一応、第二部はかなり後になってから描かれていますが、殆ど
「ハレンチ学園」とは思えないものでしたね。

子供達にも、「教育とは子供を都合の良い大人に矯正するもの」で
あるのは見え見えだったのです。
実はこの「ハレンチ戦争」は教育の真実をついていたといっても良い気が
しました。

「ハレンチ学園」という学園は教師と喧嘩しながらも自由な学園生活
をおくれる理想郷でもあったのです。
ですが、ある意味その理想的な学園を教育センターは力尽くで潰そうと
派兵してくるのですから。

★ ハレンチ学園
★ 18禁 ハレンチ学園
★ 永井豪作品
★ 18禁 永井豪作品



◆ 人は進歩しているのか?


今回、この「ジャパッシュ」を取り上げたのは、まさに時代は
後戻りしているのではないかと思わせることが多くなっている
からです。
今の時代は「ジャパッシュ」や「ハレンチ学園」が掲載されていた
時代よりもさらに遡っているかのような感じです。


ちょっとこちらの文章をご覧いただけたらと思います。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/files/43873_23111.html

一部を引用させていただきました。
この文章は映画監督である「伊丹万作」さんが書かれたもので、
お亡くなりになりましたが「伊丹十三」監督のお父上です。
戦中の日本国民のことを強く批判されています。

『さて、多くの人が、今度の戦争でだまされていたという。みなが
みな口を揃えてだまされていたという。私の知っている範囲では
おれがだましたのだといった人間はまだ一人もいない。
ここらあたりから、もうぼつぼつわからなくなつてくる。
多くの人はだましたものとだまされたものとの区別は、はっきりして
いると思っているようであるが、それが実は錯覚らしいのである。
たとえば、民間のものは軍や官にだまされたと思っているが、軍や
官の中へはいればみな上のほうをさして、上からだまされたというだろう。
上のほうへ行けば、さらにもつと上のほうからだまされたというにきまって
いる。すると、最後にはたった一人か二人の人間が残る勘定になるが、
いくら何でも、わずか一人や二人の智慧で一億の人間がだませるわけ
のものではない。

このことは、戦争中の末端行政の現われ方や、新聞報道の愚劣さや、
ラジオのばかばかしさや、さては、町会、隣組、警防団、婦人会といつ
たような民間の組織がいかに熱心にかつ自発的にだます側に協力していた
かを思い出してみれば直ぐにわかることである。
たとえば、最も手近な服装の問題にしても、ゲートルを巻かなければ門
から一歩も出られないようなこっけいなことにしてしまったのは、
政府でも官庁でもなく、むしろ国民自身だったのである。
私のような病人は、ついに一度もあの醜い戦闘帽というものを持たずにすん
だが、たまに外出するとき、普通のあり合わせの帽子をかぶって出ると、
たちまち国賊を見つけたような憎悪の眼を光らせたのは、だれでもない、
親愛なる同胞諸君であったことを私は忘れない。

少なくとも戦争の期間をつうじて、だれが一番直接に、そして連続的に
我々を圧迫しつづけたか、苦しめつづけたかということを考えるとき、
だれの記憶にも直ぐ蘇ってくるのは、直ぐ近所の小商人の顔であり、
隣組長や町会長の顔であり、あるいは郊外の百姓の顔であり、あるいは
区役所や郵便局や交通機関や配給機関などの小役人や雇員や労働者であり、
あるいは学校の先生であり、といつたように、我々が日常的な生活
を営むうえにおいていやでも接触しなければならない、あらゆる身近な
人々であったということはいったい何を意味するのであろうか。
いうまでもなく、これは無計画な癲狂戦争の必然の結果として、国民同士
が相互に苦しめ合うことなしには生きて行けない状態に追い込まれてし
まったためにほかならぬのである。そして、もしも諸君がこの見解の正
しさを承認するならば、同じ戦争の間、ほとんど全部の国民が相互に
だまし合わなければ生きて行けなかった事実をも、等しく承認されるに
ちがいないと思う。
しかし、それにもかかわらず、諸君は、依然として自分だけは人を
だまさなかったと信じているのではないかと思う。
そこで私は、試みに諸君にきいてみたい。「諸君は戦争中、ただの一度
も自分の子にうそをつかなかったか」と。たとえ、はっきりうそを意識
しないまでも、戦争中、一度もまちがったことを我子に教えなかつたと
いいきれる親がはたしているだろうか。
いたいけな子供たちは何もいいはしないが、もしも彼らが批判の眼を持つ
ていたとしたら、彼らから見た世の大人たちは、一人のこらず戦争責任者
に見えるにちがいないのである。』

これは終戦直後に書かれたものと思われますが、現在、この文章に
書かれたようなことがおこりつつあります。
それもごく身近でです。


例えばごみの分別収集ですが、実は焼却炉に分別したごみをすべて
まとめて放り込んで焼却してしまうところも多いのだそうです。
つまり分別の必要もないし、意味がない。
なのに規則で決まったからといって「分別」させるだけではなく、分別
しないで出す人を「悪の権化」のように言う婦人会の人たち。

児童の事故や事件が多発するのでボランティアで出てくる人が
多いのですが、これがまたさらにたちが悪い。
かってにある時間だけ交通規制して車を入れないようにしようと
したり、外で遊ぶ子供を規制しようとしたり。
もちろんそんなこと法的にも認められませんし、こんなことは
それこそ非常事態宣言下の国家や独裁政権かでしかみられません。

それをこの人たちは勝手にやっているのです。
ボランティアと言う名目があり、自分たちは正義だと言わんばかり
の高圧的な態度でです。
正義という力をふるいたくて仕方ないといったやから達です。
こういう人種が多くなっているのは肌で感じるところです。
実際に経験もしましたね。


上の「伊丹万作」の書かれていた文書は良くわかります。
実感としてまさにその通りだからです。
目先の正義を振りかざしている様が目に浮かぶようです。

「ジャパッシュ」の日向もまた、この愚かな正義感を利用して
国民を煽動し独裁者となっていきました。
「ハレンチ学園」を規制しようとしたPTAや大人達の正義もまさに
これでした。

最近の原発事故や震災なんかでもよく「騙された」という言葉を
聞きます。
でもね、それ以前に賛成してはいませんでしかと思います。

「ジャパッシュ」の連載が終わる頃、「SFマガジン」を愛読
していた自分たちは当時の大人や教師よりも核については詳しく
なっていました。
そのころは政府は原発を次々と建設しようとしていたので話題に
上ることもあったのですが、大人達は簡単に騙されていましたよ。
と、いうよりも生意気なことを言う我々「ガキども」を押さえ
込むようなところがありましたね。


覚えていないとは思いますが、当時の「大人達」にそれみたことか
と言いたいくらいです。
あれから何十年もしてからこれらが現実になったのです。
原発事故を知ったとき、古い記憶を辿ってメルトダウンではないかと
疑っていろいろと思い出していましたが、見事に忘れていることも多く
て我ながら自分のポンコツぶりに愕然としましたが。




◆ 人はなにも学ばない。


「ハレンチ学園」が掲載された頃ですが、当時は学生運動華やかしい
頃です。
殆どの大学生はデモの参加経験があり、毎日のようにニュース
で流れていました。
ちょうどこの頃に、大学生が子供達の勉強を見てくれとるいう
試みがあったのです。

今考えると、教育実習の予行演習のようなものだったのですが、
大学生たちと身近に接して遊びも含めて(実はこれがメイン)面倒
もみてもらいました。
ですから、生の学生運動の実態を知っているのですが、同時の
学生運動に参加している大学生に「共産主義者」はいませんで
した。

一部の人たちが理論武装として持ち上げていただけで、多くの
学生運動に参加している学生たちは既存の価値観に反発しているだけ
だったんですよ。
だから子供ながら共感することが多かったのです。


あれからもうずいぶん時代が変りました。
当時の学生運動家はその後社会人となり、企業戦士となって
「バブル景気」を作り出しました。
そしてバブルを崩壊させて今に至るのです。
あの頃の大学生は今、定年退職している年齢です。

思い出しているのでしょうか、学生運動していた時のことを。
学生運動が終息するころ、社会の内部から世の中を変えて行く
といった人も多くいたのですが。


子供の頃は人は学んで賢くなれば世の中は過激なことを
しなくても良い方向へと自然に代わっていくものだと信じて
いました。
でも、今目の前にするのはそれらは全て夢物語で同じ間違いを何度も
繰り返すのが人間だという事実です。

都合の悪いことは綺麗に忘れていて誰も口にしない。
時代的には学生運動が終息してから少しすると、オイルショックが
そのあとまた経済が上向きます。

この時、「農協」がやたらとお金を持っていて海外へと出かけていって
顰蹙をかいました。
今の中国の観光客のようなものですよ。
日本のハジとまで言われ、日本の常識世界の非常識とまで言われていた
時代があったのです。

SF小説に「農協月へ行く」というコメディ作品まであったほどです。
これらを都合良く忘れているのですから。
あまり人のことを悪く言えなかったのですよニホンは。

バブル景気の時も同じで、まさに成金趣味を海外に知らしめていました。
イギリスの重要文化財である有名な教会まで買おうとして世界から批判もされ
ました。

個人的に思うのは、ただ一方的に政府が悪いのではなく、それを望む
多くの人たちがいると言うことです。
最近、「集団的自衛権」の問題で、徴兵制につながるという見方が
あります。

常識的には、徴兵制を敷くと日本経済は壊滅すると思います。
あれは戦時だからこそ維持できる制度で、平時でやると壊滅は
目に見えている。
旧ソ連のような大国でさえ、戦時経済(軍事的には戦時経済でした)
を強いられると経済的に支えきれず崩壊して行きましたからね。
巨大な軍事組織を支えるのはとてもお金がかかるのです。


そして制度を変えないでも、空母をもってもぜんぜんかまわないと
思いますよ。
もっと強力な武器を作って他の国に売ってもかまわない。

どこかの隣国のように日本も自分の国土と言い出しそうなところ
もありますし、これからおこるであろう災害救助にはこれほど頼も
しい艦船もないですからね。

むしろ制度を変えたから何でもできる方が怖いのですよ。
やりたくなくても規則だから、ヤレと命じることができる訳ですからね。
現場でそんなバカな命令に従えませんと言える人がいるかどうか。
それは今も同じで、仲間が危ないのに命令がないから引き金が引けない
というか、それとも意を決して行動するかです。


でも、先ほどの分別ごみのところで触れたように、それが分かって
いても徴兵制を望む人たちが出てくるのは容易に想像ができます。
それはなにも過激な思想家ではなく、ごく身近に暮らす隣近所の
隣人なのです。

核の問題もまた同じでしたからね。
だからといって作ってしまったものを無くせといっても簡単にでき
ないし、核は廃炉にすればすべて解決できるものではないですから。
ただ反対すればすむ問題はないのですが。

同人という、規制されようとしているものに身を置いているとそれを
ひしひしと感じます。
「ハレンチ学園」を読んでいた子供の頃の憤りは、今も続いているん
だなと実感するこの頃です。


今回はちょっと、このブログで取り上げたくないことを書きました。
できればこんなことを書かずにすませられることを強く望んでいるの
ですが。





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